少し前だが、ネット上で見覚えのあるストック画像屋さんから電話をもらった。
内容は、「仕事で使用済みの絵をうちに預けませんか」というものだった。
はなからその気は無いが、かなり長時間の営業電話だった。
著作権は描いた者に有る事は聞いているが、現実問題依頼者に「以前描いた絵をここに預けてもいいか」と確認すれば間違いなく返事はノーだろう。
確認せず預けても法的な不都合は無いと言われても、以後依頼者とのパイプを自ら断つことになり、どう考えても利する事は無い。
しかし、ネット時代こういったストック画像屋さんは多くなった。大部分が「フォト」だが1割程度はイラストも有る。
以前入っていたグループでも話題になったが、「どうせ死蔵状態なら2次使用料金がもらえるだけ儲け物」的な考えで預けると、やがて自分の絵の評価はそんなものと宣伝する様なものだから、止めた方が良い」という意見が多かった。
確かに私もそう思った。
私の場合、出版や広告のイラストではなく「仕事を採る為の説明図」なのでやや人ごとでは有ったが・・。
以前から「イラストレーター」とか「作品」という言葉は好きではなかったので、「職人」に徹してそんな言葉は極力使わない様にしてきた。
で、現在そういう人達の仕事状況は芳しくないようだ.というより多くが既に止めてしまっているらしい。
出版業界が芳しくない事以外に前述の破格の値段で並べているストック画像の影響は大きいと思う。並んでいる使用済みの再生品の料金が、今は新品でも「イラストの値段はこんなもの」が定着してしまってもう取り消しは出来まい。自分だけの事なら自業自得という話ですが、「絵」全般の料金レベルをとめどもなく下げてしまった。
「だから言ったじゃないの〜」と言いたい。(言ってはいないが)
別の話では有るが、昔のこういった描き手の絵と比べると明らかに描写力は稚拙だ。というより「描写力」という物差しですらなくなっている。素人さんと区別がつかない。
もう、昔の様な絵の文化は再び芽生えないと思っている。
ちなみに、当方が憧れていた描き手は
ノーマン・ロックウェル (アメリカの国民的画家という存在)
ジル・エルブグレン (ピンナップで有名)
やはり、すべて撮影写真を見ながらの制作らしい。どれを見ても堂々とした仕上がりだ。
昨今見飽きたフォトリアルな3Dパースより、描いた絵筆の跡があるこういった絵が好きです。
当方は現在パース屋では有りますが、他とは違って本質はこういった分野の人間であります。
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